ダイアナのお葬式
ダイアナ元皇太子妃のお葬式くらい型破りな葬式は見たことがありません。
英国人もみなそういう。
世界中の人々の注目を集め、招かれたわけでなくてもケンジントン宮殿からウェストミンスター寺院にかつがれていく棺を一目なりとも見ようと群衆がひしめいた。
さらには、ウェストミンスター寺院からダイアナの実家オルソープ邸へ運ばれていく霊枢車に花を投げようと、アメリカからもオーストラリアからもやってきた人があった。
ウェストミンスター寺院の前には何日も前から野宿した大群衆が集まり、世界中のテレビの視聴率はダイアナの結婚式のときよりも高かったかもしれありません。
「国民葬」とブレア首相は名づけたが、明らかに国葬ではありません。
ダイアナはあくまで「元」皇太子妃であったから。
それだけに儀礼にのっとってなされたというよりも、ダイアナの人気と、それを利用して大イベントを催そうとする人々の意図にそっていたもののようですね。
ヨーロッパの王室メンバーや政治家たちは葬儀に出席した人も遠慮がちで、シラク大統領やクリントン大統領のように、大統領自身は出席せず、夫人が代わって出席したのが多かった。
圧倒的に多かったのは社交界のメンバーと芸能界の人々、そして百以上のチャリティ団体の代表者が招かれていた。
ダイアナの実母、シャンド・キット夫人、姉二人、王室の女性メンバーは各々葬儀にふさわしい服装をし、全員がツバの広い黒い帽子をかぶっていた。
九月のこととて軽いスーツか、絹のワンピースが多かったが、いずれも長袖で、スカート丈もピザ下で、決してロングドレスではなかった。
ただひとり目立ったのは、かつて継母であり、いまはダイアナと共に死んだドディ・フェイドの父親モハメッドが所有しているハロッズの重役であるレディ・スペンサー(夫が亡くなったあと、フランスの伯爵と結婚し、その後離婚して、何と再び呼び名をスペンサーと変えた)であった。葬祭用のマタニティウェアってあまり見かけなくて困ります。